葉山にある日影茶屋の「れんこん餅」もそんな和菓子である。
都内では、今は荻窪ルミネ内で販売している。
蓮根のでんぷんと黒砂糖、和三盆糖を練り上げて作ったお菓子。
冷やして食べてみたら、その口どけのよい甘さと食感に
病みつきになった。
だから、荻窪へ行ったときは、必ず立ち寄り、
3つ入りとか5つ入りの袋を購入する。
食欲のない人でも食べられるかもしれない…。
そんなことを考えるのは、
父が亡くなる直前、のどを通るものが少なくなってきた頃、
わらび餅を買って持っていったら、
いたく気に入ってくれて、
何度も「あれは美味しかったなぁ…」と繰り返していた。
あっさりとした品のよい味の中にも、
モチモチとした食感と、こがしきな粉の風味が効いていて、
なかなかの逸品だった。
百貨店の地下で、買って持っていった品。
再度買いにいったら、イベントで出していたものらしく、
同じ場所に同じ品を見つけることができなかった。
どこの店のものだったのだろうか。
父が亡くなった今も気になっている。
そして、あっさりとした甘みのつるんとした和菓子を見つけると、
父にこのお菓子を食べさせてあげたかった、
と思い、つい足を止めるのである。
れんこん餅は、笹の葉でくるまれている。
ほのかな笹の葉の香りも、またよい。
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