2013年12月7日土曜日

高田馬場・茶道会館「巧匠会・初冬の会」


高田馬場・茶道会館での巧匠会「初冬の会」。

この茶会に毎年参加するようになって4度目の冬である。

茶道会館では茶室の外に並ぶことも多いので、

お天気が大きく左右する。

そのため、その当日の気温は身体が覚えている。

今まで参加した3回に比べて、今年は本当に暖かい。





















今日は、少しゆっくりめに行ったので、

細川三斎流・亀井宗玄先生(峰春亭)と

小堀遠州流・小堀宗圓家元(山茶屋)の、

男性が席主の2席に入って、

時間切れになってしまった。

























お席に入った後で思った。

席主は気持ちが入った席づくりをされていたと思うが、

お客様側はいかがなものか。

今日の2席とも残念ながら、正客の席に座った方は、

ご挨拶もなく、席主から茶席の趣向を聞き出すこともなく、

時間が過ぎていった。

私が若い頃には、

「そうか。正客というのはああいうふうにやるんだ」と

思わせてくれる大人の人がいたように思う。
 
お正客を務めるからには、

席主のもてなしに応じるだけでなく、

自分の感覚でとらえたことを言葉にして、

その席主と正客ならではの場を作り出していきたい。

それが「一座建立」ということである、と

亡くなった石州流・伊藤宗和先生から教えられた。

正客がちゃんと務められる人になりたい。



私にとって、茶会の楽しみは、庭の自然、建築、そして着物。

待合で待っている時も、これを眺める楽しみがある。

この3つが同時に存在する空間は、本当に美しい眺めとなる。

今日も、その眺めを十分に満喫することができたのは幸せだった。
























巧匠会茶会での楽しみは、

茶道具の作り手たちの作品を見て直接にお話を聞けることである。

その中でも、陶芸家の伊藤麻沙人さんのお話が面白かった。

どうすれば、展示した茶碗や皿のような色や形が実現できるのかを、

わかりやすい言葉で語ってくれた。

心はずむ師走の午後の時間だった。




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