2013年10月12日土曜日

港区芝・増上寺「みなと区民まつり」の会場にて


10月に入ったというのに、
30度近い暑さ。

空が晴れあがっていても
「秋晴れ」という言葉を使うのには
少々ためらわれるような、真夏の日差しだ。

大江戸線「大門」の駅で降りる。
A6出口から出ると、迎えてくれるのは、

その名の通り大きな門、増上寺大門(総門・表門)である。


















そのすぐ向こうに増上寺の三解脱門が見えるいつもの景色。

しかし、今日は様子がちょっと違っている。







































とてもたくさんの人出だ。



 
今日と明日は、毎年この時期に行われる「みなと区民まつり」の
会場となっているのだ。
 
 

 

 
いつもの静かな境内とは大違い。
所狭しとテントが並び、圧倒される規模である。
 
 
 
 大殿本堂前もこのとおり(この時間はAUNの演奏)。
 
 
 
まずは、大殿左手にある、増上寺会館へ、
友人のMさんをたずねる。
 
 
港区華道茶道連盟として出展している、
Mさんの都古流正派の生け花を拝見。
 
広山流、池坊、小原流、どの流派も
秋の照葉や実ものを使って、
季節感いっぱいの展示である。
 
花の展示の中で
催されている茶会は
裏千家・栁田宗玉先生のお席。
 
 
裏千家の立礼棚に
カタチの優美な富士釜、
品の良い姿の富士の絵の茶碗(粟田焼)が並び、
短冊には「慶雲」と書かれ、富士の絵が添えられていた。
 
 
歌手・城南海のステージで盛り上がる本殿前を横切り、
東京プリンスホテル前の広場へ。
 
 


 


 
 


 
世界各国、日本の各地方からの
お国自慢ともいえる、美味しいものが並ぶテントがそろう。
 
かつては、各大使館が出店するコーナーだった、と
港区芝愛宕生まれの友人が教えてくれた。
 


そろそろ売り切れも出ている時間帯だったが、
冷えたニュージーランドのワインと、
味がしっかりしみ込んだ山形の芋煮の味をじっくりと味わえた。
 
 
午後6時、ライトアップが始まった東京タワーを背にして
大門の駅ヘと急いだ。
 
 
東京タワーと増上寺。
 
この組み合わせは、ここ東京で育った者にとっては
とても目になじんだ景色である。
 
7年後の東京オリンピックをにらんで、
「おもてなし」というキーワードをもとに、
東京のまちはどのように変えられていくのだろうか。
新しいものが入って、変貌していくのはいたしかたない。
しかし、古いものとの共存を常に意識して
まちのデザインを考えてほしい。
 
そして、まちはそこに暮らす人々のものであり、
まち暮らしを楽しむ人々がいてこそ、
そこを訪れる人が本当の喜びを知るのである。
 
根こそぎ古いものを取り去って新しいものを入れ、
便利さ、合理性を追求するのは、
「おもてなし」の本当の意味を知らない人たち、
だと思う。


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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