今日の関東地方は、予報通りの大雪。
午後はもっと降り積もるらしい、との心配はあったが、
予定通り石州流のT先生の初釜のお席に伺った。
東西線・西葛西駅で下車。
天気がよければ歩いていける距離のようだが、
今日は迷わずタクシーに乗り、「行船公園」内にある、「源心庵」へ。
江戸川区に公園の土地3万平方メートルを寄贈した田中源氏の名前から
「源心庵」の名称が付けられているという。
タクシーを降りて、周囲の景色を見る余裕もなく
「源心庵」の玄関にたどりついたところで振り返ると、
一面の銀世界の中に雪吊りの松。
初めて訪ねる場所であったので、
写真に納めたい気持ちはやまやまだったが、
雪が降りしきる中での撮影は早めに切り上げ、
雪を払って、建物の中に入り、待合の和室に入った。
そこでもまた、大きなガラス戸の向こうに雪化粧をした庭園の姿。
雪吊りとは、
雪の重さから樹木の枝を守る豪雪地帯伝来の技法で、
積雪量の多い北陸地方でよく見られる。
降雪量の多い石川県の「兼六園(金沢市)」の雪吊りがとても有名。
降雪量の少ない東京では、
雪から樹木の枝折れを守るという実用性は無いものの、
冬の季節感を出すために施されている。
と、江戸川区のホームページには記されている。
立礼式の茶席にある大きな窓からも、
今日の粉雪に飾られた景色を十分に堪能することができた。
T先生のお席は、初釜の華やぎと清新さと2月という季節を感じさせるものであった。
加えて、今日のこの雪の庭園の姿は、季節がくれた贈り物である。
これこそ一期一会の席。
中でも、金沢の兼六園を思わせる景色を前に、
金沢「吉はし」の和菓子・練りきりの「松」。
その美しい形と色をいただいたことは、
口に中にふわっと広がる餡のあまさと共に忘れがたい。
江戸川区の純和風建築の建物と庭園があることも、今日知った。
晴れた日に、また時間を見つけ、めぐってみたいと思う。
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